2007年06月05日(国税調査官)
業種
決算月
指摘事項
対象
飲食業
個人
なし
所得税

2006年に法人なりした。数年間悩んだ結果、法人へ組織変更である。初めての法人の決算日は、平成19年5月31日である。法人の一回目の決算終了直後に、わざわざ調査に来る必要はあったのか。調査対象は、平成16年から平成18年法人成りするまでの期間である。

上席調査官と若い調査官が二人でやって来た。最初に法人成りした理由を聞いてきたので、「はは〜ん。平成17年は申告所得税があるが、年の途中で法人成りした平成18年は、申告所得税がない。何かやっているな!」と見込んで来たのだろう。

売上伝票の記載方法とビール生樽でジョッキ何倍取れるかに質問が集中した。「まあ、仕入れから売上を推計するのと、信用貸し、つまり”ツケ”の管理具合から売上計上漏れを把握しよう。」という姿勢が見て取れる。同じ内容の質問を、方向を変えて何度も聞いてくる。今や”ツケ”より信販会社のカード払いが多い。もちろん、マイレージの影響は否定できない。

質問を繰り返した二日目の午後、「じゃあ帳簿を預ってきます」。個人の所得税の調査では、よく行われている調査方法である。ちなみに法人の調査で帳簿を預っていかれた経験はなく、個人の調査でも後述のヤクザな調査が行われたときの1回だけである。この事業所も今は法人。組織が変わっただけで、記帳している帳簿には変更はない。でも、個人の所得税の調査なので帳簿書類を預っていく、理由は上席調査官によると、「調査手法の違い。」だそうだ。いやいや、帳簿を預らないと何もできない甘さがあるだけだと筆者は思う。

現金出納帳の記帳はしっかりしている。ツケの管理もしっかりしている。結局、何か文句をつけれるところはないか”粗捜し”をするのだろう。「どうせ持ち帰って、自分で集計するのだろう。」とイヤミを言っても、「そんなことはしない。」と上席調査官は否定していたが、結果は、集計していた。そんなことをしても、こちらが作成している総勘定元帳と結果は同じになる。我々からすれば無駄なことかもしれないが、時間から時間まで机に座っているとお金になる彼らには重要なことのようだ。しかも、帳簿を預っていってから数日後に「総勘定元帳などは有りますか。」と電話で聞いてきた。もちろん有るに決まっているので、「何を今更。」とイヤミまじりに返答。自分でも気づいたんだろうね。

帳簿の記帳はしっかりしている。”ツケ”の管理もしっかりしている。まあ、細かいところを突付けばホコリくらいでるだろう。しかし、時間を掛けて小さなことを指摘する意味があるかどうかの判断もつかず、帳簿を預るを遠まわしに拒否すると「調査妨害」なんで発言し、自分たちの調査能力の低さを認めたことも気づかない同行の上席調査官は、上席になるのが早すぎましたね。もちろん、平成8年10月21日に行われたチンピラ税務調査官の話をして、『そのような税務調査は、「難癖を付けて金をせびるヤクザ」と何も変わらない。』と、粗捜し調査は認めないための予防線を張ることは忘れなかった。在庫から特定の商品の出納を行って、仕入れから売上を推計するマニュアル通りの調査もおこなったようだが、先にも述べた通り、記帳はしっかりしている。しかも、出納を行ったのは1ヶ月だけ。これでは、全く意味が無い。

二日間行われた質問は、軽いものだった。業種としての問題点、事業所としての問題点を浮き彫りにせず、最初から「帳簿を預ってゆっくり粗を捜せばいいや。」なんて甘っちょろい考えがあったためだろう、本当に軽い質問だった。「人は、痛いところを突かれると、饒舌になる」。担当の調査員は、まだ若くて経験が浅そうだったから仕方がない部分もありますが、30歳代前半の上席調査官は、上席になるのが早すぎた。

結果がでたのは、7月26日である。こんなところに時間を掛けるのであれば、自分たちの中に居る『本当の悪党』を調べればよい。
北海道警察の裏金はどうなった。話題の東国原知事の宮城県でも、やっぱりあった。裏金のない自治体を捜したほうが早いんじゃないのか!



過去の税務職員の犯罪


これらは、報道されたほんの一部です。



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