使いこなそう!弥生会計---開始残高編---


さて、科目体系も決まったし、いよいよデータ入力。とその前に、開始残高を設定しないと計算があわなくなってしまいます。「開始残高って何???」なんて言わないでくださいね。新設法人や新規に個人事業を開始した場合は、とても簡単です。法人の場合は、現金と資本金、個人の場合は、事業用資産と元入金だけですから。それぞれ仕訳で示すと、次の用になります。

法人
借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額
現金10,000,000資本金10,000,000


個人
借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額
現金
商品
車両運搬具
工具器具備品
1,000,000
2,000,000
1,500,000
500,000
元入金5,000,000



それぞれ、開始残高が判りました。では、弥生会計にどのように入力していけばよいでしょう。先ほど、科目体系で補助科目を設定しましたね。開始残高を入力するときは、先に補助科目の残高を入力します。補助科目で入力された値は、その補助科目に対応する主科目に自動的に合計されます。

それでは、「補助科目残高入力」を選択してましょう。

補助科目残高入力


次のようなウィンドウが開きます。勘定科目のコンボボックスをクリックすると、ドロップダウンリストに補助科目を設定した勘定科目がすべて表示されます。補助科目残高を設定したい勘定科目を選択しましょう。

補助科目を設定した勘定科目


下の図は、「普通預金」を選択したところです。




各補助科目の残高を入力しましたら、今度は勘定科目の残高を入力しましょう。

勘定科目残高


先ほど、補助科目で入力した残高が、それぞれ合計されて表示されていますね。残りの補助科目を設定していない勘定科目の残高を入力してしまいましょう。




ことろで、「月度」を見てお気づきと思います。「前期」のところが選択されていますね。残高を入力するには、何も期首に限ったわけではありません。弥生会計を期中に導入する場合だってあります。むしろ、そちらのほうが多いかもしれません。例えば、会計期間は4月から3月までの法人で、11月に弥生会計を導入した場合は、「月度」のレンジバーで「11」を選択します。

期中導入の勘定科目

あれ、さっきまでのウィンドウと違いますね。期中導入の場合は、各勘定科目の貸借金額を入力します。もちろん、補助科目も同様です。したがって、期中に弥生会計へ移行する場合は、弥生会計に移行する前の「合計残高試算表」ができていなければなりません。

期中導入の補助科目


実は、この残高入力を上手に使うと便利なことに使えます。例えば、期中導入したとして、弥生会計で期首からの「年間推移」の合計残高試算表を出力したいとは思いませんか。弥生会計導入前は、手書きで記帳作業を行っていたとしましょう。総勘定元帳は各月ごとに締めています。もちろん、各月ごとに合計残高試算表は作成してあります。ここまでできていれば申し分ないですね。直ちに残高入力作業にかかりましょう。

「前期」分の入力は、先述の通りです。決算書または会計期間開始の4月の合計残高試算表の前期残高の金額を入力しましょう。お分かりだと思いますが、ここでは貸借対照表の勘定科目しか入力することはできません。前期から繰越すものは、資産、負債及び資本だけですからね。

前期残高

それでは、「前期」分の残高が入力できましたら、毎月作成した「合計残高試算表」を手元においてレンジバーのそれぞれの月を選択してみましょう。先ほどの「前期」を入力したときと違って、貸借の金額を入力します。つまり、各月の動きを入力することになります。もちろん、収益及び費用の各勘定科目の貸借金額を入力します。

合計残高試算表より残高入力

入力が終わりましたら、メニューを次のようにたどって、「年間推移」のウィンドウを表示してみましょう。
「集計表(R)」--->「残高試算表(S)」--->「年間推移(Y)」

年間推移


弥生会計には、使い方によっては便利な機能があります。ちょっと工夫するだけで違った弥生会計の性能を引き出してみましょう。


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