タケニグサ 竹似草 (異名 チャンパ菊 博落廻 はくらくかい) 浮間の土手下(都営住宅向かい)で。

雑草のたぐいですから誰も注意しない。まして植物園などでは見ることはできない。


これは赤羽自然観察公園で撮ったもの。偶然まぎれ込んだのか、意図的に植えたのか、有難い。

花はあまりきれいでないと紹介されることが多いが・・・?


『野草雑記』柳田國男著 このタケニグサの命名考察があるので、その異名を紹介します。

「今日普通にいう竹を煮るとやわらかくなるという説は、何分にもまだ信用がおけない。
果たして一人でもそんな実験をしてみた人があるかどうか。」

「三重と奈良県の堺の山村でゴウロギ、ゴロはあの地方でも大きな石のごろごろしている処のことだから
そのゴロによく生える木という意味に解してよかろう。」

「信州の上伊那から来ていた青年は、国ではタケニ草をガラガラというと語った。・・・
やはり発端はまたガラに生える草というにあった。」

「越後の西頸城 にしくびき 地方で、この草をツンボグサというわけはまだはっきりしない。
土地の人ならばまだその命名の気持ちを覚えているかも知らぬが、」

「東京の近くでは相州の津久井の山村などが、どこでもタケニ草をササヤケといっている。すなわち遠くから見てこの草の
連なった穂先が、笹に似てやや焼けたような色を帯びていることが、この名の与えらた元の動機であったらしいのである。」

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