これで銅だ!
やはり買ってしまった…
しばらくは「すべて銅だmini」を使うつもりだったのに、やはり買ってきてしまった。サガですね。(苦笑) 価格は1180円と格安だし、銅とアルミのハイブリッドがどの程度効果があるのか、興味を持ち始めたら押さえが効かなくなってしまいました。はたして使い物になるのだろうか?
パッケージからCPUクーラーを取り出し、「すべて銅だ!mini」と比べてみます。「これで銅だ!」は底面のみが銅ですが、ヒートシンクの高さは「すべて銅だ!mini」の2倍弱あって、ファンの厚みも厚くなっています。パッケージにはどちらも「50x50x15(mm)のビッグファン」と書かれていたから、てっきり同じ物だと思っていました。ファンの径と回転数が同じなら、厚みがある方が一般的に風量を稼ぐことができるので、ちょっと期待が持てそうです。
初め「これで銅だ!」を躊躇したのは、銅とアルミの接合がどうなっているのか不明だったから。確かに銅は熱伝導率がアルミより優れていますが、CPUコアから銅に伝わった熱が効率よくアルミのヒートシンクに伝わらなければ意味がないですからね。こればっかりは使ってみないとわかりません。価格が3000円くらいだったら買わなかったかも…。
パッケージには
・ヒートシンク底面に「銅」を使用。
・新型「フォールティッド・フィン」で表面積拡大。
・50x50x15(mm)のビッグファン。
・AMD K6-2,K6-III and CELERON PPGA370 500MHz UP
・TWO BALL BEARING
と、書かれてあります。「ボンディッド・フィン」と「フォールティッド・フィン」、素材は違えど同じ構造に見えますが、冷えてくれればどういう構造でも構いません。(笑)
「FC-PGA対応」とパッケージにシールが貼ってある通り、底面はソケットと干渉しないように段がついていてなんの問題もありません。(初期の製品はFC-PGAに対応しておらず、ソケットと干渉したらしい) 何度も付けたり外したりするのが面倒なので、今回は最初から緑色の熱伝導シールを剥がして、軽く耐水ペーパーで面を整えてから装着しました。BE6−IIはCPUスロットとメモリスロットの間隔が狭いため、このくらいの高さがぎりぎりの線になります。
シリコングリスを塗って装着後外してみると、接触面は均等にCPUコアと当たっていて良好です。はたして銅とアルミのハイブリッド構成の効果はどれほどのものなのか? 室温は30度と前回と同じで、比較するには好都合です。
室温 | CPU温度(最低) | CPU温度(最高) | CPU温度(平均) | M/B(ケース内温度) | |
DHS-01+4500rpm/5cmFAN | 30.1 | 35 | 45 | 36.84 | 32 |
すべてDODA!!mini | 30.4 | 35 | 54 | 36.91 | 32 |
すべてDODA!!mini改 | 30.1 | 34 | 49 | 37.21 | 32 |
すべてDODA!!mini改+5500rpm/5cmFAN | 29.8 | 34 | 44 | 35.57 | 31 |
これでDODA!!i改 | 29.9 | 32 | 42 | 34.04 | 31 |
なんと予想を裏切る好結果でした。「すべて銅だ!mini+5500rpmFAN」を上回ったばかりか、アルミ製巨大ヒートシンクDHS-01よりもCPUを冷やしてくれています。安物CPUクーラーと思っていましたが、実は意外に(失礼)高性能な代物だったんですね。
ファンスピードが5000rpmだったこともこの好結果につながっているでしょうが、ヒートシンクが効率的にCPUコアから熱を奪わなければいくらファンを強力にしても無意味です。「フォールティッド・フィン」のお陰でしょうか。負荷をかけてみても、「すべて銅だ!mini」のように廃熱が追いつかなくなってCPU温度が急激に上がる事もなく、ファンの騒音も静かでとても気に入りました。
1780円の「すべて銅だ!mini」より安いこのCPUクーラー、実は優れ物でした。直感は当てにならないものですね。(^^;)