今週のメッセージ 2000.2.6

キリシタン殉教史劇『寒椿』の上演のごあんない

 

今週の木・金の2日間に渡って、わたしたちの教会で「キリシタン殉教史劇『寒椿』」の上演をいたします。

そこで、簡単に『寒椿』についてご紹介してみようと思います。

主人公は「おたあ・ジュリア」という江戸時代に実在した人物です。彼女は豊臣秀吉の朝鮮出兵の折、孤児となった高麗の貴族の出身。小西行長が日本に連れ帰り育て、その妻の感化を受けて彼女は洗礼を受けます。後に徳川家康の側室付の腰元となり、家康の面前で舞を舞ったことから気に入られ、側室となることを強要されます。しかしそれに屈せず、ついに伊豆大島に島流しにされてしまいます。その後も新島、神津島と流されていくのですが、行った先々で島の住民に献身的に仕え、多大の感化を与えていくという、彼女の信仰を貫いて生きた半生を描いたものです。

この劇は、この上演のためにはるばる沖縄よりこられる田中菊太郎牧師自身が取材し脚本化したもので、自作の張り子の仮面をつけ、衣装を早変わりで着替えながら五人六役を演じる、いわば一人芝居です。師は、かつて浅草で剣劇の舞台俳優をされていた経歴の持ち主でもあります。

寒椿は読んで字の如く寒中に咲く椿です。今はもう2月に入り、一昨日が立春でしたから、ちょっと時期を過ぎたかも知れません。しかし2月は「如月(きさらぎ)」といわれ、それは余寒の為に更に衣を着る意味を持っている「衣更着」から来ているそうです。寒さにもめげず美しい花を咲かせる寒椿のように、わたし達も厳しい人生の戦いの中にあっても、美しい花を咲かせる者となれればと思います。

10日(木)は夕7時から、翌11日(金・建国記念日)は午後1時半からです。入場は無料です。是非、お気軽にお出かけ下さい。

 

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