今週のメッセージ

真理はわたしたちを自由にする

 

宗教に関する著作が多く、また多くの人々に読まれている著者に「ひろ さちや」がいる。仏教をはじめとして神道、儒教、ユダヤ教、イスラム教そしてキリスト教と宗教全般に造詣の深い執筆者である。

彼がその著書『どの宗教が役に立つか』の中で、インチキ宗教と御利益について面白いことを述べている。

それはいわゆるマッチ・ポンプのようなものだというのである。マッチで火をつけておいて、消化ポンプを持って駆けつけ、その火を消す類のことがインチキ宗教の御利益だというのである。

著者はまた喫煙を例にとって説明している。つまり煙草は人間にとって害にはなっても益にはならない。愛煙家は煙草が吸いたいという飢餓状態が起きると、それからの脱出をはかって一服する。それは飢餓状態というマイナスを一服することによりゼロの状態にしただけのこと。そしてこの飢餓状態を生じさせる因となっているのが他ならぬ煙草そのもの、というわけである。

インチキ宗教も、霊のたたりなどと脅かして人の中に飢餓状態を作り出す。そうしておいて高い祈祷料をふんだくって御払い、祈祷をしてやることによりゼロの状態に回復してやる、というのである。

さらに著者が指摘していることは、飢餓状態を一時的にゼロにした煙草は次の飢餓状態を作り出していくように、飢餓状態から一時的にしろ脱出させたご祈祷は、また次の飢餓状態の因となっていくというのである。

まさにその通りだと小生も思う。

「わたしの言葉にとどまるならば、...あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする。」(イエス・キリスト)

 

Top