今週のメッセージ 2000.5.14

車の両輪とバランス

学びと遊び、理論と実践、肉体と精神、ハードとソフト、思想と行動等等、挙げ出したら切りがありませんが、これらはよく車の両輪にたとえられます。そしてそれら二つのバランスのとれていることの大切さが言われます。

宗教・信仰の世界において両輪に相当するものを考えるならば、信仰と行ない、御言葉と祈り、神学と実践等が浮かんできます。これら二つはどちらが欠けてもいけません。そして二つのバランスのとれていることが求められます。

ところで、聖書の教えを見る時、二つのバランスが実に良くとれているなと思わされます。

たとえば、少し教理的になりますが、救いは律法の行ないによるのではなく、イエス・キリストを信じる信仰によると教えられています(新約聖書・ロマ3:28、ガラ2:16)。しかし他方では、バランスが信仰に偏ることを防ぐべく、信仰に行いの伴っていることの大切さが語られています(新約聖書・ヤコブ2:17、24)。

またルカ福音書(新約聖書)を読んで行くと、愛のわざの実践が勧められたすぐ後に、実践・わざ・行いといったものが主客転倒の誤りから守られるために、先ず御言葉に聴くことの大切さが語られているといった具合です。

さらに、それら二つが相互にどういう位置を占めているのかといったことも添えて教えられています(ヤコブ2:22等)。

とにかく、わたしたち人間が生きることについて、その本質的真理とその具体的なあり方を知る上で、聖書の教えは実におすすめです。

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