今週のメッセージ 2000.6.4

相次ぐ少年犯罪に思うこと

先ずはその心理が理解できず戸惑いを禁じ得ません。

専門家も解説しているように、以前の少年犯罪はいわゆる非行少年によって引き起こされていました。しかし最近は普通の少年によって引き起こされるようになり、さらに今は学校の成績が良い少年によって...と変化してきています。また、以前は段階を踏んで非行化していました。学校などで問題行動のある少年がそのうち警察に補導されるようになり、ついには少年院へ、といった具合に。しかし今は突如爆発するといった感じです。戸惑うばかりです。

そんな中、先日の新聞の投稿欄に18歳の予備校生の少年の「続く少年犯罪、僕が思うこと」と題する記事が載っていました。彼は記します、今の多くの大人達は妥協の中に生きていて「ぬけがら」のように見えること、「ぬけがら」は存在してても意味のないもの、その「ぬけがら」達のために息苦しい思いをさせられる時、「たたき壊した方がましだ」との気持ちが働くこと、また他方、自分がどう生きていくか真剣に考える人ほど社会に希望を見つけるのは困難で、次第に希望が持てなくなり、ある日、空っぽの自分、「ぬけがら」の自分を見出す、するともう爆発してしまっても不思議ではないと思いませんか、と。

確かに息苦しく、未来に希望の持ちにくい時代また社会です。しかし爆発しても何も良いものは生まれません。キリストの招きの言葉を最後に記します。

「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしももとに来なさい。休ませてあげよう。...わたしの軛を負い、わたしに学びなさい。そうすれば、あなたがたは安らぎ得られる。」(新約聖書・マタイ11:28,29

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