今週のメッセ−ジ 2000.6.11

若い日に「造り主」を覚えよ

「あなたの若い日に、あなたの造り主を覚えよ。悪しき日がきたり、年が寄って、『わたしにはなんの楽しみもない』と言うようにならない前に、...」(旧約聖書・伝道の書12:1)

前回紹介した18歳の予備校生の新聞投稿記事「ぬけがら」発言は多くの反響を呼んだようで、その後、30代並びに40代の主婦の方々からの意見、また46歳の女性中学講師の意見が掲載されました。いずれも、その18歳の少年が、妥協して生きている大人たちを「ぬけがら」と断じ、「たたき壊した方がまし」とする乱暴な考え方を戒めると共に、妥協の中にどれほど鮮烈な生き方が隠されているか、見えないものを感じとって欲しい、命の尊さを知って欲しい、社会に屈せず闘って欲しい、等のアドバイスがなされていました。

さらに後日、21歳の女子の大学生からの意見が掲載されました。年齢的にあまり変わらない若者からの意見でしたので興味深く読みました。そしていたく感動を覚えました。「ぬけがら」と断じ、存在しても意味なしとする考え方を残酷かつ傲慢と評すると共に、若者が持つ強さ、破壊力は常に傲慢さと表裏一体をなし、何も知らない若者のみが持つ強さ、と指摘していました。さらに、たたき壊すのは一瞬でも、新たにつくるには壊す以上のエネルギーと年月を要すること、爆発するよりも、耐えて生き抜き、やがていつか自分と同じような18歳が現れた時、「ぬけがら」と言われても揺るがない何かを内に持つ人となって欲しい、と述べられていました。

今という時代は生きがいや希望を見出しにくい時代だと思います。だからこそなおさら、「造り主」まで立ち戻って生き始めることが必要なのです。

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