今週のメッセージ 2000.11.26

心を守る

何を守るよりも、自分の心を守れ。

そこに命の源がある。

      (旧約聖書・箴言423節、新共同訳)

「心よりも知識」「心よりもお金」「心よりも...」。人は心よりも他のものを大事なものとして守りがちです。上記の言葉は、旧約聖書の「箴言」という書の中に出てくるものです。「何を守るよりも、自分の心を守れ」と教えています。その理由は、「そこに命の源がある」からだというのです。

「箴言」という書はそのタイトルの文字がその性格を端的に示しています。

すなわち、「箴言」の「箴」という字はあの「鍼灸」の「鍼(はり)」を意味するものです。現在用いられている「鍼」は金属製ですので金偏がついていますが、昔、中国で使われていたのは竹製でしたので「箴」だったわけです。従って、「箴言」とは、「言(ことば)の箴(はり)」、すなわち、鍼灸の鍼が人間の身体の“つぼ”に射し込まれて治療効果を上げるように、「箴言」はその言葉が人間の心のつぼに射し込まれることにより心の治療をするというわけです。

その箴言が「何よりも自分の心を守れ。そこに命の源がある」と言っているのです。とかくその扱いが二の次、三の次となりやすいわたし達の「心」ですが、何よりもまず守られる必要があるのです。「心」が無防備の為になんと生活が損なわれていることか、計り知れないものがあります。

今年もクリスマスの時節が近づいてきました。忙中閑をぬって最寄りの教会に行かれ、何よりも守るべきわたし達の「心」をその「御言葉の箴」によって癒される恵みに与られることをお勧めします。

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