今週のメッセージ 2001.1.7
神が求められる信仰によって生きるということ
 
 新年明けましておめでとうございます。ついに人類の歴史も21世紀へと入ってきました。
 ところで、神が、人間の歴史の重大な局面において繰り返し語られてきたみ言葉があります。それは先ず旧約聖書のハバクク書という書の中に登場している言葉で、以下のようなものです。
「神に従う人は信仰によって生きる。」(ハバクク2章4節)
 預言者ハバククが生きた時代は、紀元前7世紀の終りから6世紀の初めにかけて、南ユダ王国においてでした。その頃の南ユダ王国は、律法を重んじる気風は失せ、宗教的・道徳的状態は低下の一途をたどり、国内には対立抗争、外国からは圧迫干渉を受け、一体これが神の民の姿かと思うほどの落ちぶれようで末期症状を呈していました。
 ハバククは神に対し、どうしてこんなひどい状態を見過ごしにされるのかと訴えました。すると神は、決して悪を見過ごしにはしない。カルデヤ人を起こしてユダを罰すると言われました。
 しかし再びハバククは疑問を抱き始めました。カルデヤ人のような邪悪な民を、神はどうして選民を裁く器として用いられるのか、と。それに対して神がお答えになったのがすでにご紹介したみ言葉だったのです。
 この言葉は以後、使徒パウロの時代に、ユダヤ主義との闘いの中で、正しい道標として啓示されました。また、あの宗教改革時代、ローマ教会の功徳主義との闘いの中で、やはり正しい道標として用いられました。
 21世紀は混迷の世紀、また人類そのものの存在が問われる世紀と言われます。真の道標は、現実の状況がどのようであれ、神とそのみ言葉に信頼を置いて生きることの中にあることを覚えたいものです。