今週のメッセージ 2001.1.28

問題の根因は?そして解決は?

先週火曜日(23日)の『朝日』の社説のテーマは二つ、そしていずれも国のリーダー的政治家と高級官僚の汚職スキャンダルにまつわるものでした。一つは、いわゆるKSD問題に絡んだ政治担当相の辞任に関するもの、もう一つは、外務省の元室長による機密費流用問題に関するものです。

こうした政・官・財のいわゆる構造汚職問題は重大な社会問題として取り沙汰されるようになってから久しい時が流れています。都度、再発防止が叫ばれ、また規制する法律も作られましたが、一向におさまる気配がないのが現状です。

不正な金銭の遣り取りはいけないことぐらいは子どもでもわかることです。倫理道徳のイロハのイの字です。しかし大の大人が、しかも国のリーダー的存在の大人が罪を犯し続けているのです。

先週は、「あなたは何のために食べるのですか?」のテーマで、文部科学省の国立教育政策研究所が取り組むことになった、小・中・高生の勉強意欲喚起ための問題について記しました。

前者の倫理道徳の問題も、後者の生の意味・目的の問題も人間にとって根幹的問題です。そしてその辺りが危うくなっているのです。小手先の対策ではどうにもなりません。

戦前戦中に国が、神ならぬものを神として大失敗した苦い経験からでしょうか、宗教に関わる報道というとマイナスのものしか表にでてきません。そのために宗教のマイナス・イメージばかりが植え付けられてしまいました。しかし、上述の人間の根幹に関わる問題の真の解決は、宗教にまで立ち至る必要があることを声を大にして叫びたい思いです。

「主を畏れることは知恵の初め。」(旧約聖書・箴言17節)