今週のメッセージ 2000.2.18

『チーズはどこへ消えた?』

表題は、最近、一部で話題になっている本のタイトルです。それは、スペンサー・ジョンソン著、門田美鈴訳『チーズはどこへ消えた?』、扶桑社で、B6版の100ページ足らずの小冊子です。

物語は、「昔、ある遠い国に、二匹のネズミと二人の小人が住んでいた。...」という具合に始まります。二匹のねずみの名は、スニッフとスカリー。二人の小人の名は、ヘムとホー。「彼らはいつも迷路でチーズを探しまわっていた。食料にするためと、幸せになるためだ。...」と物語りは展開していきます。

実はこの物語に先立って、著者にこの物語を本にして出版することを勧めたケネス・ブランチャードという博士の『裏話』が置かれていて、読者が物語を理解するための助けを提供しています。

それによると、「チーズ」とは、「私たちが人生で求めるもの、つまり、仕事、家族や恋人、お金、大きな家、自由、健康、人に認められること、心の平安、...」の象徴、そして「迷路」とは、「チーズを追い求める場所を表わしており、会社や地域社会かもしれないし、家庭かもしれない」というわけです。

この物語の中心は、タイトルに示されているように、チーズが消えてしまった状況の変化に、二匹と二人の四者がとる四様の対応を通じて、読者に変化への対応のし方、さらには生き方を考えさせるところにあります。

ところで、この時節は異動・変化の時節ます。それには躊躇や恐れが伴うことが多いものです。聖書に次のような言葉があります。

「神は、神を愛する者たち、すなわち、ご計画に従って召された者たちと共に働いて、万事を益となるようにして下さる」(ローマ8:28)。