今週のメッセージ 2002.1.13

天国人か地獄人か

確か昨年故人となられたユニークな役者さんマルセ太郎氏が、12年程前、小川なつきさん(当時7歳)に送った手紙を読み、いたく感動しました。それは、112付「朝日」の読者投稿欄『声』に、小川さんご本人が紹介していたものです。お母さんとマルセさんのお芝居を見に行き、その感想を書いて送ったものに対する返事として来たもので、内容は以下の通りです。

「がっこうのべんきょうもがんばってください。べんきょうをがんばるのはひとにかつことではありません。おとなになったとき、よわいひとのたちばにたってものごとをかんがえられるようになるためです。つよいということは、よわいものをいじめることではなくよわいひとのためにたたかえることです。つよくやさしいひとになるため、べんきょうしてください」

天国と地獄の次のような譬話があります。ある人が天国と地獄の様子を垣間見てきた話しです。

先ず地獄へ行ってみました。ちょうど食事時で、どういうわけか長い箸を使い、めいめい自分の口に入れようとするが入れられなくて、青白く痩せ細っていました。

次に天国に行ってみました。同じように長い箸で食事をしていたのですが、それぞれが向かい合い、互いに相手の口にそれを運び合って楽しそうに食事をし、血色もよく、健康そのものといった感じでした。

 「わたしたち強い者は、強くない者の弱さを担うべきであり、自分の満足を求めるべきではありません。おのおの善を行って隣人を喜ばせ、互いの向上に努めるべきです。」(新約聖書・ローマ1512