今週のメッセージ 2002.1.27 

宗教と道徳

『十戒』という映画をご覧になった方も多いと思います。神が、エジプトで奴隷の苦役に服していた民を、モーセをリーダーとしてエジプトから脱出させるのですが、シナイ山で神は民に、モーセを通して『十戒』をお授けになりました。(旧約聖書・出エジプト記20:2〜17参照)

『十戒』はその名の通り、10の戒めから成るものです。そして、それら10の戒めは、前半の4つが、神と人の関りについての戒め、後半の6つが、人と人との関わりについての戒めになっています。前半を一言葉で括るならば「宗教」といえます。それに対し後半は「道徳」ということができます。

この前半が宗教、後半が道徳という構成は非常に示唆に富んでいます。この順序は逆にはできないのです。すなわち、宗教という土台があって道徳は実を結んでいくのです。宗教は道徳をもって証しされていくのです。

先週、雪印の不正が暴かれました。神奈川県警の不祥事が報道されました。いずれもまたか、の感じです。政治家が、高級官僚が、企業が、裁判官が、警察官が、学校の先生が、そして時には似非宗教家が...といった具合にスキャンダルが後を絶ちません。

対策として新しい法律が作られたり、あるいは強化されたりします。多少の抑止力にはなるかも知れませんが、あまり効き目はないようです。なぜでしょうか?

道徳(倫理)は、神を畏れ敬い、そのことばに従って生きる宗教(信仰)が土台としたあって初めて美しい花を咲かせるのです。主を畏れることは、善悪も含めた知識の初めなのです。(旧約聖書・箴言1:7)

今こそわたしたちは、宗教(信仰)の大切さに目開くべき時です!