今週のメッセージ 2002.2.10

子どもに敬われる大人になるために

先週は、この4月から実施される完全学校5日制に因み、子どもに関連したことを記しましたが、今週も子どもに関わることを記したいと思います。

有名なモーセの『十戒』の第5戒は以下のようなことばです。

 「あなたの父母を敬え。」(旧約聖書・出エジプト記20章12節)

なんだ親孝行の勧めか、と言われそうですが、単なる親孝行を教える戒めではありません。この戒めの背後にあるのは、両親は子どもに対して神の権威を代表する存在であり、家庭にあって神とそのことばを子どもに教え、かつ子どもをそのことばによってしつけることが重大な務め、ということです。そして、その故に父母は敬われるべき存在だというのです。

先週の月曜日と火曜日、「朝日」の読者投稿欄『声』に、小学生の記事が載っていました。いずれも大人に対する抗議を内容とするものでした。月曜日の記事は7歳の女の子の主張で、成人式に常軌を逸した行動の故に警察に逮捕された若者を評して、新聞・テレビが「大人の資格がない、あれじゃあ子どもだ」と言ったことに対し、自分の周りにそんな子どもはいない。悪いことをした大人を子どもみたいというのはへんだ、という意見。また火曜日は、8歳の同じく女の子の意見で、例のNGOが参加を拒否された問題に関し、自分は日頃からお母さんにうそをついてはいけないと教えられている。みんなが困るうそをついた人は、早く気がついて謝って下さい、というものでした。

大人として、子どもに対し面目丸つぶれと言った感じです。そして、あらためて思ったことでした。子どもに敬われる大人となるために、まず大人自身が、神を畏れ敬う生き方を土台としてもたなければならないのだと。