今週のメッセージ 2002.4.21

真理とは何か

「イエスはお答えになった。『......わたしは真理について証しをするために生まれ、そのためにこの世に来た。真理に属する人は皆、わたしの声を聞く。』 ピラトは言った。『真理とは何か。』」

(新約聖書・ヨハネによる福音書183738

乗っけから聖書の引用ですみません。上の引用は、主イエスが十字架に架けられる前、ローマ帝国からユダヤに派遣されていた総督ピラトによる裁判の中での遣り取りのひとこまです。有名なピラトの問い、「真理とは何か」はそのとき発せられたものです。

いささか旧聞に属するかも知れませんが、例の小泉内閣のメルマガ第38号(02/03/14)に掲載された、作家曽野綾子氏の特別寄稿「政治家と徳」という文章の中で氏は、政治家と小説家ほど対照的な存在はないとしてその具体例を示した後、「しかしこの両者にも、それを守らないとまっとうな人間として存在し得ないと思われる聖域はれっきとしてある。それは、真理(或いは道理)と勇気(或いは徳)を堅持することである」とし、「真理と道理は、実はいかなる時代にあっても強力な武器となる」と述べています。

連日の相次ぐ政治家等のスキャンダル報道を見聞きするにつけ、真理・道理が見失われている現代社会の現実を見せ付けられる思いです。それ故に、金力や人数の多さ、果ては恫喝紛いの大声で相手を支配しようとするのでしょう。しかし、「真理について証しするために生まれ、そのためにこの世に来た」と言われる主イエス・キリストがおられます。「真理とは何か」の問いに対し、確かな答があるのです。最寄りの教会を訪れ、人生の確かな拠り所・指針となる「真理」を見出されんことを切に祈ります。