今週のメッセージ 2002.5.5

「こどもの日」に因んで

「あなたの父母を敬え」(旧約聖書・出エジプト記20:12)

冒頭の聖句は、旧約聖書の中にある、いわゆる“モーセの十戒”の中の第五番目の戒めです。一見、ことさら新しくもない、昔から言われてきた親孝行の教えと思われる向きも多いかと思います。

確かに親孝行を勧める要素がないわけではありません。しかし、それ以上のものがあるのです。

紙面の都合上、詳述は避けますが、“十戒”は、前半の四つは〈神との関わり〉について教え、後半の五つは〈人との関わり〉について教えています。そして、ちょうどその二つにサンドイッチ状態になって上記の戒めが置かれているのです。

そして、父母という〈人との関わり〉についてだけでなく、〈神との関わり〉の要素も持っているということが大事なところです。まだ主体的に神を信じて生きる信仰が持てない子どもたちにとっては、父母は神の代弁者なのです。父母への敬いは神への敬いに通じているのです。また、父母が子どもたちに敬われる存在である理由は、ただ子ども達を生み育てたからではなく、何よりも神に代わって子ども達に神の言葉を教え、それに基づいて子ども達をしつける存在だからです。

4月から学校の週休完全二日制が実施されています。それに伴い、勉強が遅れない対策として塾に通わせるとか、折角学校の休みが増えたのだからそれをいろいろな体験学習に用いようとか、いろいろ模索されています。しかし、タブーでもあるかのごとく、宗教教育には全く言及されることがありません。しかし、そのことのために週休二日制を好機とすべきです!