今週のメッセージ 2002.5.12

「母の日」に因んで

「ある女が群衆の中から声高らかに言った。『なんと幸いなことでしょう、あなたを宿した胎、あなたが吸った乳房は。』しかし、イエスは言われた。『むしろ、幸いなのは神の言葉を聞き、それを守る人である。』」

(新約聖書・ルカによる福音書11:27、28)

今年は5日の「こどもの日」が日曜日でしたので、ちょうどその1週間後の本日の日曜日が「母の日」となりました。

冒頭の聖句は、ある女性が主イエスに対して、その母マリアの幸いを賞賛したのに対して、主イエスがコメントされたお言葉です。ここに「母」の幸いの源泉が示されています。

子をわが胎に宿し、その養育にあたって自らの乳房を吸わせる。そこに母親としての大きな喜びがあることは確かでしょう。ましてその子が神の御子、キリストであるならば、その喜びは無上の喜びと言えるでしょう。

しかし、主イエスは、「むしろ、幸いなのは神の言葉を聞いて、それを守る人である」と言われるのです。真の幸いは、神の御子をその胎に宿したこと、またその乳房を含ませたことそれ自体にあるのではなく、その行為を意味付け、方向付けるものとして、神の言葉に聞き、それに従う生き方の中にこそあるのだ、と主イエスは言われるのです。