今週のメッセージ 2002.6.16

カイザルのものはカイザルに、神のものは神に

標題は次の聖書の中から採ったものです。

「すると主イエスは言われた、『カイザルのものはカイザルに、神のものは神に返しなさい』」。

(新約聖書・マルコによる福音書12:16)

一般的にもよく知られ、しばしば“政教分離の原則”を示すものとして引用されたりもするみことばです。

「カイザル」とは言うまでもなくローマ皇帝、さらにはこの世の最高政治権力者を指します。国民は、国家の政(まつりごと)を通じてさまざまの恩恵に浴しています。そこで自ずと国民として国家に返すべきもの(例えば納税義務)等があるわけです。

では、神に返すべき神のものとは何を指すのでしょうか。結論的に言うなら、それはカイザルも含め、わたしたち自身です。わたしたち人間は、神により、神の形にかたどって造られたものです(創世記1:27)。本来、その額には神の御名がしるされている存在です(黙示録22:4)。もちろんこれらは視覚でとらえられる形やしるしではなく、象徴的な意味です。そういうわたしたち人間は、神のものとしてわたしたち自身をお返しすべきだというのです。

ではどのようにして?神を礼拝し、神を喜び、そのみことばによって生きることによってです。

カイザルのものをカイザルに返さない、神のものを神に返さない、そして私有化してしまう、そこからさまざまな問題が生じているのです。

最寄りの教会に行かれ、まず神の言葉をお聴きになることから始めてみませんか。