今週のメッセージ 2002.6.23

夏至に思う

今年は一昨日(21日)が「夏至」でした。北半球では一年の内で最も昼間が長く、従って最も夜が短い日だったわけです。因みに東京の日の出はなんと425分、日の入は1900分だったそうです。

この日を境として昼間は次第に短くなり、夜は次第に長くなって行くわけなのですが、それは自然界においてであって、実際の人間の生活は夏に向かうにつれ、次第に昼間は長く、夜は短くなっていくのではないでしょうか。どうしても夜休むのが遅くなりがちですし、さりとて朝は遅くまで床にいるわけにはいきませんから。

東京の東久留米市立東中学校の森薫先生によりますと、日本は「夜更かし国家」で、それが育ち盛りの子どもたちに非常な悪影響を及ぼしているとのことです。中学校の保健室は、体のかったるさを訴える子どもが大挙して押しかけ、毎日が戦争状態だというのです。原因は主として長時間のテレビやゲーム、さらにそれに加えて携帯電話だそうです。夜中まで友達とのおしゃべりやメールのやりとりで、子どもたちの中に慢性的睡眠不足が進行していると指摘され、国を挙げての「夜更かし国家」の構造改革と早寝早起き運動を提唱したいはまと言われていました(6/22付『朝日』)。

万物の霊長を自負する人間とて、基本的には創造主なる神によって造られた者です。その点では他の被造物と同じです。造られた者である以上、造り主の御旨に沿い、やはり自然界の中の一生物として、自然界の則に従って生活することが求められます。夜が来たら床に就き、朝日と共に床を出て活動する。これは人間の生活の基本でしょう。

現代の日本は、生活の仕方に限らず、政治でも経済でも教育でも、余りにも被造者としての則を忘れて、人間の欲と都合が優先され過ぎています。