今週のメッセージ 2002.7.15

貧しくもなく、また富みもせず、ただなくてならぬ食物で

アメリカ・メジャー・リーグで大活躍のイチロー選手がインタビューに対して、食生活について聞かれた時、ステーキをはじめアメリカは量的には多いけれども、質的には日本の方がはるかに美味しいと率直にコメントしていました。

今、日本の食生活はかつてなかったほどの豊かさを享受しています。昨年秋、息子が消化器関係の病気で入院したことがありましたが、食べ物が出てくるテレビ番組が多いのに驚いていました。そうかと思うと、ダイエットもまたよく番組で取り上げられるテーマです。聖路可病院の日野原先生が言われていました、食べなくて病気になるよりも、食べて病気になることが多い、と。本当に“飽食大国ニッポン”といった感じです。

ところで、今わたしたちの教会では聖書研究会で『主の祈り』を学んでいます。子どもの頃日曜学校で覚えた、ミッション・スクールで覚えさせられた、といわれる方もおられると思います。その祈りの中に、「われらの日用の糧を今日も与えたまえ」という1節があります。日毎のパンが欠けることなく与えられているということは、本当は大変な恵みなのです。

旧約聖書の箴言と呼ばれる書に次のようなことばがあります。

「わたしは二つのことをあなたに求めます。...うそ、偽りをわたしから遠ざけ、貧しくもなく、また富みもせず、ただなくてならぬ食物でわたしを養ってください。飽き足りて、あなたを知らないといい、『主とはだれか』と言うことのないため、また貧しくて盗みをし、わたしの神の名を汚すことのないためです。」(30:7〜10、協会訳)

体も心も、ただなくてならぬ食物で養ってください、との謙虚な祈りを、今、日本は本当に必要としています!