今週のメッセージ 2002.9.22

休日の意義

明日は「秋分の日」で休日。昨日の土曜日から明日まで三連休という方もいらっしゃるでしょう。

聖書の中で“休み”に言及している最初の個所は、聖書の中の最初の書『創世記』2章の初めのところです。

「こうして天と地と、その万象とが完成した。神は第七日にその作業を終えられた。すなわち、そのすべての作業を終わって第七日に休まれた。」

前の1章には神による天地創造のことが記されています。そこで、神さまは、六日間の天地創造でお疲れになったので休まれた、と考えてしまがちなのですが、そうではないようです。七日目の休みは、疲れからの休みではなく、天地を造り上げられた満足と充実による平安であった、とある神学者は解説しています。さらに、このような安息と平和とは、人間がどのように工夫しても造ることができないとも述べられ、次いで安息日の意義への言及がなされています。

「休み」は、単に疲れを癒すためのものではなく、またいわゆるレジャーのためでもなく、上述の神の安息に人間が与るためのものなのです。

“労働が文明を生み出すものならば、休日の生活は文化を生み出す”といわれます。労働により光の如く早い(?)新幹線が生まれ、いつでもどこでも送受信できる携帯電話が開発されました。しかしそのためにかえって時間に追われ、忙しくなっている現実も否めません。

人間が真に人間らしく成っていくためには、文明の進歩だけでなく、文化の向上も大切です。そしてその基盤となるべきなのが休日の神との交わり(宗教生活)ではないでしょうか。そこにこそ、人間をいやし、生かすいのちの源泉があるからです。