今週のメッセージ 2002.12.29

年の終わりに因んで

今年もあと2日で終わりです。年の終わりともなると、なんとなく「終わり」について思いを巡らすのではないでしょうか。来春で卒業だ、次の誕生日で20代ともおさらばだ、定年退職だ、還暦だ、果ては自分の人生も先が見えてきた、終焉も間近だ等々。

一口に「終わり」と言ってもいろいろですが、人生の終わりともなると真剣な問題です。その場合、何を以って終わりとするかが重要です。

まず、自己の死を以って終わりとする考え方が一般でしょう。しかし、中には定年退職が人生の終わりのように感じられる向きもおありでしょう。また、不治の病の宣告が終わりと受けとめてしまうこともあるでしょう。あるいは、長年連れ添った人生の伴侶の他界が終わりを感じさせてしまうケースもあるかもしれません。

しかし、そうした「終わり」の問題と向き合う時、「終わり」の総元締めのことを視野に入れることが大切です。これはともすると見失われがちな視点です。

「終わり」の総元締めとは、次のことばを語っておられる存在です。

見よ、わたしはすぐに来る。わたしは、報いを携えて来て、それぞれの行いに応じて報いる。わたしはアルファであり、オメガである。最初の者にして、最後の者。初めであり、終わりである。」

(新約聖書・ヨハネの黙示録2212,13

聖書の最後の書の最後の章に出てくる、天上のキリストのことばです。この書には、救いの完成、最後の審判、新天新地の到来等が語られています。この視点からいろいろな終わりを捉えることが、最善の終わりと、そこに至るプロセスを見出せること請け合いです。