今週のメッセージ 2003.3.2

宗教教育とヒトのルーツ

昨日の朝刊(朝日)に、教育基本法改正に関する中央教育審議会の最終答申の素案が報道されていました。

昨年11月の中間報告発表段階では、宗教教育の問題について、道徳教育の背景として宗教的情操の涵養は重要とする一方、宗教教育は基本的に家庭や個人の問題とする意見もあって、まとまっていなかったとのことです。しかし、今回の最終案では、宗教的情操について明文化は避けつつも、宗教に関する寛容の態度や知識、宗教が人間の社会生活に果たしてきた意義を尊重する旨を規定することにしたとのことです。

憲法20条が定める信教の自由の故に、国公立の学校において特定の宗教の教育が禁止されるのは当然のことです。しかし、それだけに個々の家庭における宗教への取り組みは一層大事な問題です。多少なりとも宗教の意義の尊重を示唆する文言が盛られることは望ましいことと思います。

その翌日の新聞には、ヒトのルーツのめぐる論争に決着がつきそうだとして、従来、いわゆる人間へと進化したとされていたジャワ原人が、実は人間への方向とは異なる独自の方向に進化を遂げ、やがて絶滅したことが、発見された頭骨から裏付けられた、と報道されていました。

人間はサルから進化したというのがあたかも常識のように思われている現代に、大きな一石を投ずる記事でした。

「人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる。」(新約聖書・マタイ4:4)

パンだけで生きられるかのようにしてきた結果が、今日噴出しているさまざまの問題の根にあるように思います。最寄りの教会へ親子共々連れ立って訪れ、神の言葉に聴くことを始めてみませんか。