今週のメッセージ 2003.3.23

なぜ戦争はなくならない?

先週の木曜日(20日)、世界中が懸念していた戦争が、ついに始まってしまいました。米英軍がイラクへの攻撃を開始したのです。神の祝福を乞い求めつつイラク攻撃の開始を告げる、ブッシュ米大統領のテレビ会見を見ながら、キリスト者として複雑な思いでした。

この度の戦争に関して、世界の世論はご承知のように二分されています。賛成派はイラク・フセイン大統領の不誠実と欺瞞を非難しています。他方、反対派は武力に訴えるブッシュ大統領を非難しています。しかし、戦争か、平和か、と問うなら、すべての人が間違いなく平和と言うでしょう。誰しもが戦争を憎み、平和を求めています。しかし、どういうわけか戦争はなくならないのです。

戦争が勃発するに当たっては、いろいろな要素が複雑に絡み合ってついに戦争へと至るわけですが、そこには100%正義もなければ、また100%悪もありません。そして戦争の根因を問い詰めて行くならば、聖書が指摘する人間の“罪(sincrimeではない)”に突き当たります。

「何が原因で、あなたがたの間に戦いや争いが起こるのですか。あなたがた自身の内部で争い合う欲望が、その原因ではありませんか。あなたがたは、欲しても得られず、人を殺します。また、熱望しても手に入れることができず、争ったり戦ったりします。」(新約聖書・ヤコブ4:1,2

この“罪”の問題が克服されない限り、決して真の平和はやってきません。そして人間自身には、この罪を克服する力はありません。神の御子が人となってこの世に来られ、十字架にかかられたのは、まさに人を罪と滅びから贖い出すためでした。自らの弱さ・罪深さを認め、このキリストの救いを希求するところから、真の平和への道が開かれて行くのです!