今週のメッセージ 2003.9.7

事に真向かう勇気

 

先々週そして先週と2回にわたって、ヤコブという人物について触れてきました。このヤコブは、後に神さまによって「イスラエル」という新しい名前をいただきます。現在のイスラエルという国の名称はここに起源を持っています。そんな意味でもこのヤコブという人物は興味深い人物です。

すでにご紹介したように、彼は母親と画策して兄のエサウから、長子の権利と祝福を奪ってしまったため、兄の怒りを買い、もはやそこにはいられなくなり、母親の里の叔父の所へ逃げたわけです。

己が身ひとつだけで逃げて来たヤコブでしたが、やがて20年の歳月が流れる中で、四人の妻(決して一夫多妻が是認されているわけではありませんが)、十二人の子どもたち、そして多くの羊、山羊等の財産を持つこととなりました。

そして自分の生まれ故郷に帰ることとなりました。故郷は、まだ怒り覚めやらぬ兄がいる所でした。そこへ真の意味で帰ることが出来るためには、そこにいられなくなった原因の問題の解決なしにはあり得ないことでした。

この問題解決のためのヤコブの取り組み方は興味深いものです。

彼は、最初、“かわす”ことを考えました。しかし、次第に“真向かう”姿勢へと変えられていくのです。そして、最後には、彼が先頭に立って兄との再会へと向かって行くのです。

このヤコブの変化はどこから生まれたと思いますか?それは、ヤコブが“神と真向かう”ところから生まれて来たのです。

避けたい、逃げたい誘惑に駆られることがありますが、避けたり、逃げたりしていては真の解決はいられません。“事に真向かう”ことです。そしてそのためには、“神と真向かう”こと、それが秘訣です。