今週のメッセージ 2004.8.1

真実なことばを語る

 

「十戒」の第六、七、八戒を取り上げましたので、残りの第九、十も取り上げようと思います。

第九戒は、「隣人に関して偽証してはならない」です。「偽証」ということばから推測されるように、この戒めは基本的に法廷で偽りの証言をすることを禁じるものです。今でこそ裁判も、物的証拠や指紋、またDNA鑑定等の科学的調査によって事実を確かめながら進められますが、昔は証人の証言が重要な鍵を握っていました。従って、真実な証言がなされることが非常に大切なことでした。

わたしたちが生きているこの情報化社会の時代、IT社会にあっては、毎日膨大なことばが飛び交っています。であればあるほど、ますます真実なことばが語られることが必要です。しかし、世界のリーダー、国の政治、行政、財界、また警察等においてなんと不真実なことばが横行していることでしょう。人もことばもますます信じにくい状況が深まっています。

もっとも聖書は、「舌を制御できる人は一人もいません。舌は、疲れを知らない悪で、死をもたらす毒に満ちています」(新約聖書・ヤコブ3:8)と指摘しています。

しかし、たったおひとりだけ、永遠に変わることのない、人を生かす真実なことばを語っておられる方がいます。それはイエス・キリストです。

「天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない」(新約聖書・マタイ24:35)、また、「わたしがあなたがたに話した言葉は霊であり、命である」(同・ヨハネ6:63)、とキリストは言われます。

このことばを拠り所として、人生に確かな希望と生の指針を見い出して生きる道があるのです。