今週のメッセージ 2005.2.13

モンゴルのホスピタリティ

先週、わたしたちの教会で、モンゴルで伝道しておられる長澤牧人・佳奈宣教師ご夫妻をお迎えし、宣教報告を伺う機会を持ちました。

最近では、モンゴル人の横綱・朝青龍を初めとする大相撲力士などにより、一般的にもモンゴルが馴染みのある国になりつつあるように思いますが、それでも国が違うといろいろな違いのあることに驚かされます。

首都のウランバートルなどの都会では、高層アパートを住いとする人達も増えているようですが、地方の遊牧生活をする方々は依然ゲルを住いとしているようです。ゲルはモンゴル語で「家」を意味するそうで、木材とフェルトを素材とする組み立て・解体に便利な遊牧民の住居で、大人一人で2時間もあれば組み立てられるそうです。

驚かされたのは、ゲルの住人が何か用事で留守にする時、その間にあるかも知れない来訪者の為に、なんと食事とお茶の用意をし、入り口は開けて外出するのだそうです。日本では考えられないことです。鍵がかかっていても強引に押し入り、家人を殺害してでも金品を強奪するといった事件が珍しくない国ですから。

また、残念なことに、最近は幼児・子どもの殺害、さらには親が子どもに手をかけたり、逆に子どもが親を殺めるといった事件がしばしば報道されるわが国ですが、モンゴルではそうした犯罪はまずないとのことです。

経済的豊かさや文明的発達の点では、日本はモンゴルをはるかに凌いでいると言えるでしょうが、人間性の本質においては......と考えさせられてしまいます。

「肥えた牛を食べて憎み合うよりは、青菜の食事で愛し合う方がよい。」

(旧約聖書・箴言15:17)