今週のメッセージ 2005.2.27

熱情の神

「わたしは主、あなたの神。わたしは熱情の神である。」

(旧約聖書・出エジプト記20:5)

先週は“忍耐の神”について記しましたが、今週は“熱情の神”について述べてみたいと思います。

冒頭の聖句は、神が“熱情の神”として紹介されている聖書の箇所です。それは『(モーセの)十戒』が記されている箇所で、第二戒の「あなたはいかなる像も造ってはならない」という偶像礼拝を禁ずることばと共に語られています。神は神ならぬものを神として拝む行為を強く厭われます。

偶像礼拝ならびにそれにまつわる淫らな行為に対する神の厭われ方は実に激しいものです。旧約時代、イスラエルの民がエジプトを脱出し、40年間荒れ野を放浪した記事の中には、異邦のミディアンの女性をテントの中に連れ込んだイスラエルの男が、ピネハスという祭司により二人とも槍で突き殺された出来事が記録されています。このピネハスの行為を神は、ご自身と同じ熱情によってご自身の怒りを鎮めたと評価されました。

“忍耐の神”(先週)と今週の“熱情の神”はあまりにも違い過ぎて同じ神とは思えないと言われる向きもあるかも知れません。

ここには、神の御子イエス・キリストの来臨を以って画された旧約時代と新約時代の違いがあるのです。キリストの来臨は、見えない神を決定的に顕し、かつ十字架と復活を以って救いを決定的に明らかにしました。真理の啓示がまだ不十分であった旧約時代、神は幼子をしつけるように人間を扱われましたが、啓示が完結している今は、人間を大人扱いされ、ことばを聴いて自らの罪に気づき、悔い改めて救い主イエス・キリストの許に来ることを神は期待し、待っておられるのです。