今週のメッセージ 2005.3.27

復活信仰の絶大な力

先週、飯島夏樹著『ガンに生かされて』(新潮社)というエッセイを読みました。

著者は世界的に知られたウィンドサーファーで、世界大会でも数々の入賞経験を持ち、国内大会では何度も優勝されたそうです。

その彼が、今から3年前の5月、肝細胞ガンと診断され、二度の大手術を含む17回の入院生活、腹部は鮫に喰われたような130針もの傷跡、数々の抗ガン剤治療等々、ありとあらゆる治療をした甲斐もなく、昨年5月には余命3ヶ月の宣告を受けるのです。しかし、3ヶ月をはるかに超して生きられ、ついに先月の2月28日、天に召されていかれたのでした。享年38歳。後に奥様と四人のお子さんたちが遺されました。

エッセイ『ガンに生かされて』は、昨年8月、地上最後の地としてハワイを選んで家族ぐるみ移住し、ベッドでパソコンのキーを叩いて認められたエッセイが新潮社のホームページに掲載されたものを、加筆・修正・編集して単行本とされ、発行されたとのことです。

肉体的には壮絶な苦痛を味わわれながらも、著者を囲むファミリーの生活には明るさと祈りがあり、迫り来る死から目を反らすことなく直視され、かつ死を超えた向こうに希望の光を見い出して生き通されたそれはすばらしいの一語です。それを支えたのは聖書のことば、そこで出会ったイエス・キリスト、取り分けキリストの復活を拠り所とする復活と再会の信仰だったのです。

ところで、今日はキリストの復活を記念するイースターです。

「わたしは復活であり、命である。わたしを信じる者は、死んでも生きる。」(新約聖書・ヨハネによる福音書11:25)