今週のメッセージ 2005.7.17

復活再会の望み

先週はいわゆる“お盆”でした。世間一般では、この時期は“死別した者へ想いを馳せる時期”と言えるでしょう。死別の悲しみを新たにされた方もおられるかと思います。親しい者の死は辛く耐え難いものです。

内村鑑三は生涯に四度近親者の死に遭遇しました。中でも娘ルツ子の死はよく知られています。ルツ子は「モー行きます」の一言を遺して逝き、雑司が谷の墓地に遺体が埋葬される時、鑑三は地の底深く安置された娘の棺めがけて、「ルツ子さん、バンザイ」と叫びながら一握りの土をハッシと投げつけて見送ったと言います。享年18歳でした。

その頃の想いを綴った鑑三の詩です。

  私たちは四人家族だった

 しかし今も四人だ

 戸籍から一人の名は消えたが

 天の記録に一人の名は増えた

 四角の食卓の一方は空しく

 三度の食事に空席ができたが

 しかしなお私たちは四人だ

 のこされた三人はもっと親しくなった

 天にいった娘が

 愛のきずなとなっている

 そしてやがて天国で

 再び一緒に相会うのだ

 「わたしは復活であり、命である。わたしを信じる者は、死んでも生きる。」(新約聖書・ヨハネによる福音書11:25)