今週のメッセージ 2005.10.16

「救い」と「永遠の命」

 

「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」

(新約聖書・ヨハネによる福音書3:16)

“聖書の中の聖書”と言われる有名なことばです。迫害が起り、この世の中のすべての聖書が1冊残らず焼き捨てられたとしても、このことばを諳んじている者があれば、キリストの福音はさらに伝えられて行くと言われるほどに、聖書の福音のエッセンスを持っていることばです。

「独り子」とは救い主イエス・キリストのことです。神が救い主としてイエス・キリストをこの世にお遣わし下さったのは、信じる者が「永遠の命」を得るためとありますから、「救い」と「永遠の命」は密接に関わっており、「救い」とは「永遠の命を得る」ことと言えます。

さらに、同じヨハネによる福音書の中で、「永遠の命」について次のように言われています。

「永遠の命とは、唯一のまことの神であられるあなたと、あなたがお遣わしなったイエス・キリストを知ることです。」(17:3)

「知る」とは単に知識を得る意味ではありません。人格的に知る、関わりを持つことです。言い換えれば「信じる」ことです。故に「信じる者が...永遠の命を得る」のです。また「命」も原語では「ゾーエー」という語が使われています。他に「ビオス」という命の量や長さを表す語がありますが、それに対し「ゾーエー」は命の質を表しています。従って、「永遠の命」とは限りなくいつまでも続く命ではなく、唯一の永遠なる存在であられる神に結ばれ、死によって妨げられず、永遠の御国に連なる命のことです。この命を得て生きる中に喜び、平安、希望の生活があるのです。