今週のメッセージ 2005.11.27

目を覚ましていなさい!

いわゆる生活暦とは別に、キリスト教会は独自の暦(教会暦)をもっています。それに従うと、今日は“待降節第1主日”と呼ばれる日で、新しい年のめぐりの初日、言うなれば、キリスト教会における“1月元日”です。

“待降節”は二つの意義を持っている期間です。一つは、来るべきクリスマスに向かって備える期間だということです。これについてはクリスチャンでない方にも理解していただけると思います。もう一つは、キリストが再び来られる時に備えるという意義を持っている期間であることです。これについては一般の方は、ほとんど聞いたことのない事柄と思います。

今からおよそ2000年前、ひとたびおいでになって、あの十字架の死と三日目の復活を以って救いの御業を成し遂げられたキリストが、やがていつの日か、再び来られてその救いの御業を完成なさるのです。

その時こそ、天地万物を創造された神が、創造主としての絶対的主権に基づき、人間の罪の累積により汚れ、壊され、腐敗したこの被造世界を刷新され、天と地を再創造なさるのです。それはまた取りも直さずわたしたちの救いの完成の時でもあります。すべてが直接・間接に有機的関連を持つ被造世界にあっては、全体の救いなくして部分の救いはなく、部分の救いは全体の救いなしにはあり得ないからです。

ここに焦点を合わせて生きることを聖書は勧めています。一見、現在のわたしたちの生に最も関わりが薄いように見えて、実は、今の生き方を意義づけ、方向づける真理なのです。

「だから、目を覚ましていなさい。いつの日、自分の主が帰って来られるのか、あなたがたにはわからないからである。」(マタイ24:42)