今週のメッセージ 2006.3.26

悪魔の策略に対抗して

 

C.S.ルイスの『ナルニア国物語』がディズニーによって映画化され、この3月から日本でも上映されて話題を呼んでいます。

そのルイスの著作に『悪魔の手紙』があります。

それは、スクルーテイプという名の地獄政庁国務次官の肩書きを持つ年配の悪魔から、その甥にあたるワームウッドという年若い悪魔に指導・指示の為の書簡を送るかたちで展開されるのですが、その序においてルイスは、「悪魔に関して人間は二つの誤謬におちいる可能性がある」とし、「そのひとつは悪魔の存在を信じないことであり、他はこれを信じて、過度の、そして不健全な興味を覚えることである」と述べ、「悪魔どもはこの二つを同じくらい喜ぶ」と記しています。

またその書簡の第七信の中で、「われわれの方策は差し当たって自分たちをかくしておくことである」とあります。

今日の社会を見る時、悪魔のこの策略はまんまと成功しているなと思わされます。

他方、聖書は、「わたしたちの戦いは、血肉を相手にするものではなく、支配と権威、暗闇の世界の支配者、天にいる悪の諸霊を相手にするもの」(新約聖書・エフェソ6:12とし、この戦いにおいて勝利を勝ち取る為に「悪魔の策略に対抗して立つことができるように、神の武具を身に着けなさい」(同11節)と勧めています。

そして以下に「神の武具」が紹介されていきます。それらは、「真理」という帯、「正義」という胸当て、「平和の福音を告げる準備」という履物、「信仰」という盾、「救い」という兜、「神の言葉」である霊の剣、そして「祈り」だと言うのです。