今週のメッセージ 2006.9.10

人間超えた高き所にいます方の御旨

 

先々週、「神の御計画の実現までには時間が」と記しました。今週はその続きを記してみましょう。

その時にも記しましたように、ダビデが王の位に着く為の儀式――頭への油注ぎ――を受けてから、王位への着座の実現を見るまでに実に10余年の歳月を要しました。

さらに、その10余年の間、彼が置かれた状況は、まさに逆風でした。

先ずはサウル王からねたみを買い、命をねらわれ、そのために逃亡生活を余儀なくされる日々が続きました。

やがてそのサウル王も戦死、後継の立場にあったヨナタン王子も戦死してしまいます。

やっとダビデの時代が到来したかに見えましたが、アブネルというサウル王に仕えた軍司令官が、サウル王の遺子イシュ・ボシェトを擁立、王座に着けたのです。すると、ダビデに仕えていたヨアブという人物が、ダビデの与り知らない中でアブネルを暗殺してしまったのです。

支えを失ったイシュ・ボシェトは落胆します。挙句の果てに、これもダビデの与り知らないうちにイシュ・ボシェトも暗殺されてしまうのです。

逆風が吹き荒れる中、ダビデの意志の外側で、逆風の芽を摘む出来事も起こっていったのです。そしてついに彼が30歳になった時、10余年を経て神の御旨が実現を見る時が到来したのです。

人間の思惑・打算・行為を超えて、高き所にいますお方の御心が着実に実現を見たわけです。

「人の心には多くの計らいがある。主の御旨のみが実現する。」

(旧約聖書・箴言19:21)