今週のメッセージ 2006.10.15

アブラハムの子ダビデの子、イエス・キリスト

 

10月も中旬、暑からず寒からず、至って快適な気候となってきました。

“秋”というと、一昔前は“灯火親しむ侯”と言われ、秋の夜長を読書に費やしたものでした。

わたしが人生で初めて聖書なるものを手にしたのは高校生になってからです。アメリカ人の宣教師の方が開いていたバイブル・クラスに出席したのが切欠でした。マイ(My)聖書を持ったのもその頃です。最初に購入したのは新約聖書だけのものでした。そして読み始めました。

書き出しは、「アブラハムの子であるダビデの子、イエス・キリストの系図」。そして片仮名の名前がズラズラ、ズラズラ。何もわからず閉口しましたが、めげずに読み進んだ思い出があります。

後になってその書き出しの意味を理解するようになりました。

アブラハムとは、紀元前2,000年頃の人です。神が人類救済の約束を最初に語りかけたのがこのアブラハムでした。それは、アブラハムの子孫によって全人類が祝福される、というものでした。

ダビデは、それから1,000年位後の、即ち、紀元前1,000年頃の人物で、イスラエルのダビデ王朝の初代の王です。神は、このダビデの子孫から救い主が誕生すること、そしてその王座は永遠に確立されると約束されました。

そのアブラハムから約2,000年後、ダビデから約1,000年後に救い主イエス・キリストは誕生されたのです。かくして新約聖書の書き出しはそれらのことを物語っているわけです。

聖書は、こうした神の真実な約束で満ちています。その約束を信じて生きて行くのが信仰生活なのです。