今週のメッセージ 2006.10.29

宗教改革記念日

 

明後日31日は“宗教改革記念日”です。

宗教改革に関しては学校時代、世界史の時間で学んだかすかな記憶があります。しかし、今思うと、宗教改革の真の中味は理解しないまま、ただ1517年(以後“否”)の年号だけを覚えて済ませたような気がします。

1517年10月31日、マルチン・ルターが95条からなる質問状を、ウィッテンベルク城教会の扉に打ち付けたことが宗教改革の発端となったことから、後に10月31日が宗教改革記念日となったわけです。

当時、カトリック教会は聖ペテロ大聖堂の建築を計画、多額の資金を必要としていました。そこで資金捻出の為に考え出した手立てが免罪符なるものの販売でした。この御札を買うと購入者のすべての罪が赦され、さらにその代金がチャリンと音を立てて箱の中に落ちる時、煉獄で苦しんでいる魂も天国に引き上げられる、とのうたい文句と共に販売されたので、多くの人々が争って買い求めたと伝えられています。

しかし、ルターは聖書の教えに照らし、疑問を呈したのが95条の質問状だったわけです。

人間の救いは、そうした人間自身の行為、善行さらには難行苦行といったもので獲得されるものではない。わたしたちのすべての罪を背負い、十字架にかかって、罪とそれがもたらす滅びの死からわたしたちを贖い出して下さったイエス・キリストを神の御子、救い主として信じる信仰によって救われる、というのがローマ・カトリックにプロテスト(反抗)して誕生したプロテスタントの立場なのです。

「人が義とされるのは律法の行いによるのではなく、信仰による...。」(新約聖書・ローマ3:28)