今週のメッセージ 2006.11.26

すべては神の恵み

 

イスラエルの国家としての礎を堅固にしたのは紀元前1000年頃活躍したダビデ王でした。旧約聖書の『サムエル記下』8章に、北はダマスコから南はエドムまで制圧・平定したことがダビデ王の戦果として記されています。しかし同時に、「主はダビデに、行く先々で勝利を与えられた」(同6、14節)とあり、ダビデの勝利は主(神)に拠るものであったと述べられています。故に、ダビデ自身も、「これらの品々を、征服したすべての異邦の民から得た銀や金と共に主のために聖別した」(同11節)と記されています。こうした場合、とかく人間は自分の功績とし、獲得したものも自分の所有としがちなのですが、ダビデは違いました。それを主(神)に献げたのでした。即ち、神の恵みに対し、感謝を表したのでした。そこがダビデの偉いところでした。

同じく旧約聖書の『詩編』の中に、「地とそこに満ちるもの、世界とそこに住むものは、主のもの」(24:1)という言葉があります。即ち、すべては主(神)のものだというのです。

最近、白菜や大根があまりにも豊作で値崩れを防ぐ為に産地で廃棄処分にしていると報道されていました。お隣の韓国でもこのしろが獲れ過ぎた為、政府の方針で廃棄処分され、漁民がそれに怒ってトラブルが生じたとテレビが報じていました。

地球上の他の場所では、日ごとの食物にも窮している民もいることを思う時、国際社会が英知を働かせて余っているものを不足している所へ回すシステムが構築されないものかと思います。すべては神のもの、そして神からの恵みなのですから、人間の損得でそれらの恵みを廃棄してしまうとは、あまりにも恵みの神に対する冒涜行為だと言わざるを得ません。