今週のメッセージ 2006.12.10

主が良いと思われることを

 

「我らの民のため、我らの神の町々のため、雄雄しく戦おう。主が良いと思われることを行ってくださるように。」

(旧約聖書・サムエル記下10:12)

ダビデはイスラエルの第2代目の王として紀元前1000年頃から961年まで在位した人物です。その在位期間の中頃のこと、周囲の国々の中のアンモン、アラムといった国々が連合してイスラエルに戦いを挑み、「神の町々」が異邦の民によって奪われかねない危機に遭遇したことがありました。

イスラエル軍は、前方にはアラムを中心とした連合軍、後方からはアンモン軍と挟み撃ちとなり、非常に危機的な状況に陥ったのです。イスラエル軍の司令官ヨアブは、精鋭部隊を率いて前方のアラム軍に対し、後方のアンモン軍に対しては、兄弟のアビシャイにその指揮を委ねた残りの兵士たちが対しました。その折、軍司令官ヨアブが危機的な状況下で戦いのスクラムを組んだ兄弟アビシャイに向かって語った言葉、そして神に祈った祈りが冒頭の聖句です。

ヨアブはアビシャイに、「我らの民のため、我らの神の町々のため、雄雄しく戦おう」と言っています。戦いの動機が決して私利私欲のためではなく、「民のため」「神の町々のため」なのです。

また、「主が良いと思われることを行ってくださるように」と祈っています。「民のため」「町々のため」といった思いが国家エゴ、地域エゴでなく、「主が良いと思われること」に焦点を合わせ、それに従い、そこに委ねる思いを以って祈っているのです。

すると主は、イスラエルを勝利へと導かれたのでした。