今週のメッセージ 2007.4.8

生き方の見直し

 

先週はキリストの十字架の死を記念する受難週、そして今日は、キリストの復活を記念するイースターです。

そこで今日はキリストの死と復活に因み、わたしたちの生と死について考えてみましょう。

京都大学大学院教授のカール・ベッカーという方が大変興味深いことをいわれています。氏は人の生と死の問題について講じておられ、臨死体験についても研究しておられるのですが、臨死を体験した方々は、自分の一生を客観的に見せつけられ、生き方を反省させられたといわれる方が多いとのことです。そして、単なる夢との決定的な違いは、体験がその人の生き方を変えてしまうことだと言われています。氏は、こうした臨死体験者の告白を聞いていると、自分の生き方を今一度、見直しをした方がいい、と語りかけているように思えると言うのです。

聖書の中に、死のトンネルをくぐった結果、生前の自分の生き方を反省し、地上にいる兄弟たちが自分と同じ轍を踏まないように、死人を生き返らせて遣わし、警告をして欲しい、と頼む人の話が出てきます。

すると天からの返事は、「お前の兄弟たちにはモーセと預言者がいる。彼らに耳を傾けるがよい」(ルカ16:29とのことでした。その人は、いいえ、死人が甦って警告していただかないと、と食い下がります。すると再び天の声があり、「もし、モーセと預言者に耳を傾けないのなら、たとえ死者の中から生き返る者があっても、そのいうことを聞き入れはしないだろう」(同31節)と答えます。

「モーセと預言者」とは聖書を指しています。聖書に聞き、復活の主キリストを信じ、自分の生き方を見直すようにと勧められているわけです。