今週のメッセージ 2007.6.3

からし種またパン種に譬えられる神の国

 

新約聖書の福音書の中に、主イエスの神の国についての譬話がいくつか収められています。その中に“「からし種」と「パン種」のたとえ”(ルカによる福音書1318~19)があります。

まず、「からし種」に譬えられる神の国の意味するところは、その拡大力・拡張力です。「人がこれを取って庭に蒔くと、成長して木になり、その枝には空の鳥が巣を作る」(19節)と主は言われます。

先週はペンテコステに因んだメッセージを記しましたが、あのペンテコステに誕生したキリストの教会は、今や全世界に存在するようになりました。それは「神の国」の拡大・拡大力の御蔭に因っているのです。

次いで、「パン種」に譬えられる神の国は、内側の見えないところで働き、そこに質的変化の影響を及ぼす多大な力を意味します。「女がこれを取って三サトンの粉に混ぜると、やがて全体が膨れる」(21節)と主は言われます。

主イエスの十字架と復活の出来事から2ヶ月足らずの間に、臆病で弱かったペトロをはじめとする弟子たちは、死をも恐れず、キリストとその福音の真理を勇敢に宣教する弟子たちに変えられました。

あの激しいキリスト教迫害者だった青年サウロは、一転して激しくキリストとその福音の伝播の為に奉仕する宣教者に変えられました。それらはいずれも、その内に働いて質的変革を与える神の国の多大な影響力に因るものです。

現代にあっても、あなたがその種を「取って庭に蒔く」と、またあなたがそのパン種を「取って...粉に混ぜる」と、そのような拡大と質的変化が起こされ、あなたは聖霊の器として用いられるのです。ハレルヤ!