今週のメッセージ 2007.9.2

聖書を読むことへの勧め

 

9月となりました。処暑(暑気が止む意)から一週間余り。酷暑と言われたこの夏でしたが、日中はまだ暑さが残るものの、朝夕は大分しのぎやすくなって来ました。

ところで、新約聖書中に次のような言葉が出て来ます。

「もし、モーセと預言者に耳を傾けないのなら、たとえ死者の中から生き返る者があっても、その言うことを聞き入れはしないだろう。」

(ルカによる福音書16:31)

これは主イエスが話された譬話『金持ちとラザロ』の結語です。

譬話を掻い摘んで話すならば、あるところに毎日贅沢に遊び暮らしていた金持ちがいました。他方、その金持ちの食卓からのおこぼれをもらって日々の飢えをしのいでいたラザロという貧乏人がいました。

やがて両者に死は平等に訪れ、ラザロは天使たちによって天へ携え上げられ、他方金持ちは陰府(よみ)に下り、火炎の中で苦しみ悶えることとなってしまいました。

死後の世界では最早、自分が置かれた状況を変えることができないことを悟った金持ちは、まだ地上にいる自分の5人の兄弟たちに、ラザロを生き返らせて派遣し、自分と同じ轍を踏まぬよう警告して欲しいと頼むのです。

それに対して天から帰って来た返事が上記の言葉なのです。

死後の世界を体験した者が生き返っての警告ほど説得力のあるものはないととかく考えがちです。しかし、後に復活される主イエスは、「モーセと預言者」、即ち聖書があるのだから、それに聞くがよいと言われるのです。

読書の秋を迎え、是非、聖書を読まれることをお勧めいたします。