今週のメッセージ 2007.11.11

「十戒」と法律

 

先週は「十戒」の前半、対神との関わりについての戒めについて記しました。そこで今回は、後半の対人との関わりについての戒めに関して記すことにします。

先ず、それらの戒めを以下に挙げてみましょう。

第五戒 あなたの父母を敬え。第六戒 殺してはならない。第七戒 姦淫してはならない。第八戒 盗んではならない。第九戒 隣人に関して偽証してはならない。第十戒 隣人の家を欲してはならない。

先ず第五戒は、父母という対人との関わりについての戒めです。しかし、同時に対神との関わりについての戒めでもあります。子どもにとって父母は神の地上代表者(代弁者)だからです。

第六戒はいのちを尊重すべきことの定めが置かれています。第七戒では、そのいのちの誕生と深く関係し、かつあらゆる人間関係の核となる男と女の関係についての定めが来ています。その次の第八戒では、いのちから物・金についての戒めへと移り、そして第九戒では、物・金から人の言葉へ、そして最後の第十戒では、言葉からさらに心の思いにまで立ち至って神は人と人との関わりのあり方をお示しになります。

こうした言わば倫理道徳的教えは、何も神の言葉に拠らなくても法律で十分ではと考える向きもいらっしゃるでしょう。しかし、法律は時代と共に変化し、所が変ると変る場合があります。例えば、姦通罪(姦淫罪)の場合です。わが国では、戦前戦中は刑法で姦通罪がありましたが、戦後の刑法ではなくなりました。また現代でも韓国にはあるのです。従って、善悪の判断の基準は法律ではなく、神のことばに拠るべきであることがわかります。故に道徳的退廃の根因は、実に神否定にあると言うべきでしょう!