今週のメッセージ 2007.12.30 この目で救いを見た
「主よ、今こそあなたは、お言葉どおりこの僕を安らかに去らせてくださいます。わたしはこの目であなたの救いを見たからです。」
(新約聖書・ルカによる福音書2:29,30)
25日を過ぎた途端、巷ではクリスマスのクの字も聞こえなくなった感じですが、キリスト教会の暦は待降節から降誕節へと移り、ますますキリストが語られていくことになります。
冒頭の聖句は、律法の定める清めの期間(33日)が過ぎた時、ヨセフとマリアが生まれた幼子を神に献げるべく神殿にやって来た記事の中にある言葉です。
シメオンという名の老人が“霊”に導かれて神殿の境内に入って来たのです。その時彼は、生まれた幼子を神に献げるべくやって来たヨセフとマリア夫妻の腕に抱かれたその幼子が、来るべき救い主であることを悟ったのです。その折、彼が神をたたえて言った言葉が冒頭の聖句です。
夫妻の腕に抱かれているのは、まだ生まれて1ヶ月あまりしか経っていない赤子です。にもかかわらずシメオンは、安らかにこの世を去ることが出来ると語り、その理由として「この目であなたの救いを見たから」だと言うのです。
ここに信仰というものの本質を見ることが出来ます。新約聖書の中にある「ヘブライ人への手紙」に次のような言葉があります。
「信仰とは、望んでいる事柄を確信し、見えない事実を確認することです。」(11:1)
シメオンは、赤子のイエスの中に、信仰により、救い主の救いを見て取ったのです。それは死をも安らかに超えさせるものなのでした!
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