今週のメッセージ 2008.3.9

偉くなりたいなら

 

“偉い人”とはどのような人をいうのでしょう。世間一般的イメージは多くの人を従え、かしずかれている人ではないでしょうか。

江戸時代、参勤交代で江戸と領地を往復した大名は、大勢の随員を引き連れ、行列を組んで往復しました。いわゆる大名行列がそれです。随員には、騎馬・徒歩の武士をはじめ、鉄砲、弓などを携えた足軽、道具箱や槍持ちなどの中間人足、草履取や医師などの大名身辺に仕える者たちで構成され、大名自身は行列の中程かやや後ろの辺りに籠に乗っていたようです。随員の人数が多ければ多いほど格上に看做され、最大の石高藩(102万5千石)であった加賀藩の随員は2千5百人もいたと伝えられています。

行列が往来を通る時には、先導の旗持ちが「下に〜、下に〜」と声を発し、百姓、商人などは脇によってひれ伏し、行列の通り過ぎるのを待ちました。列を乱すようなことをしようものなら無礼討ちに遭い命を落としました。

しかし、主イエスが教える“偉い人”はそれらとは正反対です。「仕える者」「僕」こそ“偉い人”だと言われるのです。のような“偉い人”が増えるならば、世の中はもっと穏やかになり、社会は明るくなり、信頼関係は増し、人間関係はよくなることでしょう。

「異邦人の間では支配者たちが民を支配し、偉い人たちが権力を振るっている。 しかし、あなたがたの間では、そうであってはならない。あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、いちばん上になりたい者は、皆の僕になりなさい。」(新約聖書・マタイ20:25〜27)

主イエスが「仕える僕」となって下さった御蔭でわたしたちの救いの道が開かれたことを覚えましょう。