今週のメッセージ 2008.5.25

聖霊の降臨

 

五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。」(新約聖書・使徒言行録2:1〜4)

これは聖霊が降臨された時の模様を伝えている聖句です。この出来事は、後にキリスト教会がクリスマス、イースターと並ぶ三大祝祭日のひとつ、ペンテコステとして記念する出来事となりました。

一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした」という記述が目を引きます。そして「ほかの国々の言葉」とは、五旬祭を祝うべく神殿のあるエルサレムにやって来たディアスポラ(離散民)のユダヤ人たちのそれぞれの生まれ故郷の言葉を指しています。彼らは、知らないはずのガリラヤ出身のユダヤ人が、聖霊に満たされて、自分たちの生まれ故郷の言葉で「神の偉大なわざを語っている」(同11節)のを聞いて驚きと戸惑いを禁じえなかったのです。

クリスマスには処女が聖霊によって身ごもる奇跡が伴いました。イースターでは、十字架に死なれたキリストが三日目に復活するという奇跡が起こりました。それと同じように聖霊降臨のペンテコステでは、聖霊に満たされた人たちが、知るはずのない他国の言葉で神の偉大な業を語るという奇跡が伴ったのです。この聖霊(なる神)は、ユダヤ人という枠を超えて、異邦人との混血であるサマリア人に、次いで全くの異邦人に、そしてさらには外国の人々へ救いの恵みを拡大していかれました。そしてその都度、伴った「異言」が聖霊の御業であることを証ししていったのです。