今週のメッセージ 2008.6.22

福音に与る手立て

 

神がキリストとその福音を伝える手立てとして用いられたのは、まずペトロ、ヨハネ、ヤコブといった、キリストと行動を共にし、十字架と復活の出来事を目撃した人たちでした。神は、彼らに口で語らせることによって福音を伝えていきました。

しかし、当然のことながら使徒と呼ばれる彼らはこの世を去って行かねばなりませんでした。そうした中で 神が用いられた次の手立ては文書に書いて伝えることでした。当時、実にタイミング良く、コイネーと呼ばれるギリシャ語がかつてなかった程の広大な地域の共通語となっていました。新約聖書は実にこのギリシャ語を用いて書かれたのです。

時が流れて15世紀の頃、ドイツのグーテンベルクが印刷技術を発明いたしました。16世紀に起こったマルティン・ルター等の宗教改革は、実にこの印刷技術が革命の広まりに多大の貢献をいたしました。改革が生んだ恵みの一つ、聖書を母国語で読むことも、この印刷技術が大いに貢献したのでした。

こうして見る時、そこに神の奇しき摂理が働いていたと言えるのではないかと思います。

現代はIT革命の時代と言われます。情報が瞬時に世界に広まる時代となっています。とは言え、やはり福音の広まりは基本的には文書に拠っています。なんと言っても聖書を手にして読むことが、福音に与るために神が備えて下さっている確かな手立てです。

これらのことが書かれたのは、あなたがたが、イエスは神の子メシアであると信じるためであり、また、信じてイエスの名により命を受けるためである。」(新約聖書・ヨハネ20:31)