今週のメッセージ 2008.6.29

神の子となる資格

 

初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。」

(新約聖書・ヨハネによる福音書1:1)

「ハジマリニ カシコイモノゴザル、コノカシコイモノ ゴクラクトモニゴザル、コノカシコイモノワゴクラク。」

これは冒頭に記した『ヨハネによる福音書』が、最初の和訳聖書として世に出た際の書き出しの部分です。1837年にギュツラフというドイツ生まれの宣教師によりシンガポールで刊行されたといわれます。「言(ことば)」を「カシコイモノ」、「神」を「ゴクラク」と訳出しています。

新約聖書の最初に四つの福音書が置かれています。いずれもイエス・キリストを紹介しているのですが、それぞれ特徴を持っています。最初のマタイは、マリアの胎を通しての誕生から紹介します。次のマルコは、誕生や少年時代のことはカットして救い主として活動し始めた時から紹介します。3番目のルカは、イエス・キリストより6ヶ月早く、イエス・キリストを世に紹介する使命を神から与えられて誕生した洗礼者ヨハネという人の記事から始めます。それに対して、冒頭にその書き出しを記したヨハネは、マリアの胎を通してこの世に来られる以前のイエス・キリストから紹介を始めているのです。「言(ことば)」はそのこの世に誕生する以前のキリストを指しています。ギュツラフはこの訳語に恐らく頭を悩ませたことでしょう。そして「カシコイモノ」と訳したわけです。

この「カシコイモノ」即ち「言」は、「神を示された」方として紹介され(1:18)、また、「その名を信じる人々には神の子となる資格を与えた」(同12節)とあります。

信じて神があなたを「子」とされる関係に入ってみませんか!