今週のメッセージ 2008.7.20

神の名を呼ぼう!

 

人を呼ぶ時、名前で呼ぶことはとても大切です。名前を知っているはずなのに、お年寄りに対して“おじいちゃん”“おばあちゃん”呼ばわりすると気分を害される方も少なからずいらっしゃいます。

またどんな呼び方をするか、呼ばれ方をするかで気分も変わります。他人行儀的な呼び方、敬う呼び方、打ち解けた呼び方、ぞんざいな呼び方等々、呼ぶ方も呼ばれる方もそれによって気分が変わります。

ところで、神にもお名前があります。旧約聖書に神が自己紹介されているところがありますが、「わたしはある。わたしはあるという者だ」(出エジプト記3:14)といわれています。“ヤーウェ”“ヤハウェ”という聖なる神の名は、この「ある」という語に由来するということです。ヘブル語のこの「ある」は、過去形、現在形、未来形のいずれの意味も含み、神の自存性、独一性、永遠性を表すのにこの上ない語だといわれます。ユダヤ人は、旧約聖書中のこの聖なる神の名の個所は、“アドーナイ”()という語に置き換えて読んだということです。

他方、新約聖書において、主イエス・キリストは弟子たちに祈りを教えられた時、神に向かって「天におられるわたしたちの父よ」(マタイ6:9)と呼びかけることを教えられました。しかもこの「」は、幼児が父親に向かって全幅の信頼と親しみを込めて呼びかける言葉といわれます。

「主」にしても「天の父」にしても、神に対する固有の呼びかけです。普通名詞の「神」ではなく、固有の呼びかけで呼びかけられることを聖書の神は求めておられるのです。

「『主の名を呼び求める者はだれでも救われる』のです。」

(新約聖書・ローマの信徒への手紙10:13)